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本編F - 数字探しゲーム(緑以下コンver.)(茶色)
- AC 人数:58人
- FA:ecottea さん(12:08)
「コンテストに典型そのままではない問題がもう少し欲しい」というモチベーションで生やした問題です.簡単めではあるものの,しかししっかりと味のある構築問題を目指して作りました.
「数字の数」に対する制約と,「倍数」に対する制約をどのように扱うかがカギを握ります.「数字の数」に対する制約が桁数に比べて多くないことに気づけるかどうかが重要でした.
コンテスト中の序盤から順位表に不穏な様子を感じ取り,「これは一旦飛ばして後で戻ってくる人が多いから,一時的に AC 数の逆転が起こっているだけだろう......」と思っていたところ,逆転は縮まるどころかむしろ広がるばかりで,最終的に H 問題や I 問題,さらには K 問題よりも AC 数が少ないという始末になってしまいました*1.コンテスト内最大の虐殺枠となってしまい,申し訳ございません.運営陣も「この位置で良い」という意見が多く,この手の問題の難易度を正しく見積もることの難しさを痛感させられます.
本編J - 美しい整数列(緑色)
- AC 人数:39人
- FA:seekworser さん(6:56)
以前からストックのあった問題で,緑以下コンテストの開催が決まったため,ここで出題することを決めた問題です.
個人的に,この問題で大切なのは「問題文の条件から構造を見抜くこと」だと思っています.「一つが決まれば他も自動的に決まるので,その一つをどこに定めるのが良いか」を見出すのがこの問題のカギです.
この問題についても難易度推定を誤ってしまい,茶色上位から緑下位くらいだと思っていたのですが,F 問題ほどではないにしても虐殺枠となってしまいました.コンテスト後に,似た出題が過去の ABC にあったことを言及されていました(ABC255-Eが,その問題の存在にも difficulty(水上位であった)にも準備段階では気づくことができませんでした*2.似たような出題がないか,その問題の difficulty はどの程度かは難易度推定に非常に重要な要素なので,まずはそこを意識することの重要性を思い知らされました.
ExtraB - 最大最大公約数(★2.5)
ジャッジを準備したのは ragna さんですが,原案は私であったため,当記事で紹介しておきます.
約数の個数の少なさを利用する問題は,過去のコンテストにも多く出題されています.個人的にそのアプローチが好みなこともあり,原案を投げたのですが,難しめなこともあってか Extra コンテストとして出題されることになりました.
Extraコンテストの中でも序盤にあったこともあってか,コンテスト時間中に解いてくれた人も多く,原案を出した私としては嬉しいです.
おわりに
前回 MojaCoder で開催されていた「緑以下コンテスト」が,プラットフォームを yukicoder に変更し,さらにオンサイトを開催するなど,進化を見せました.進化した緑以下コンテストのオンサイト運営に携わることができ,非常に嬉しいです.今後も開催されるのであれば携わりたいと思うようになりました.
反省点としては,何と言っても私の作問が見事に虐殺枠となってしまった点ですね......緑以下コンテストの他の方が出している原案は典型一発のものがかなり多かったのですが,私はそれを見て「よりコンテストを面白いものにするため,典型一発とはいかないものも生やしたい」と考えていました.その結果本編に上記の 2 問が出題されることとなりました.「面白かった」という意見が多く,その点では準備した甲斐あったと思いましたが,(AC 数の問題のみならず)セットの中でそこだけ「浮いてる」という指摘を受け,もしや良いことばかりでもないのかもしれないと思い知らされました.今後のオンサイトに出題する問題のあり方を考えるきっかけにしたいですね.......
さて,私は既に将来的にとあるオンサイトコンテストの運営に携わることが決定しています.そのときが来れば X でも報告ができると思いますので,そのときまでご期待を......